2012年5月12日土曜日

【ゆく卯くる辰】食品による窒息事故を防ぐ お年寄り、子供は餅に注意+(1/2ページ) - MSN産経ニュース


 もうすぐお正月。年末年始は、雑煮に入れたり、つきたての熱々をほおばったりと、餅を食べる機会が増える時期だ。ただ、餅は喉に詰まりやすく、お年寄りや子供などが窒息する事故も毎年、発生している。餅など食品による窒息事故を防ぐ方法をまとめた。(竹岡伸晃)

パン、米飯、すしも

 厚生労働省の人口動態統計によると、平成22年の食品による窒息事故の死者は4869人。過去10年間で約1・2倍に増えた。


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 昭和大歯学部の向井美惠教授(口腔(こうくう)機能の発達と衰退)は「食品による窒息事故は65歳以上の高齢者に多い。社会の高齢化が進む中、今後も増えていく見通しだ」と懸念を示す。

 物を食べる場合、歯でかみつぶしながら唾液と混ぜてどろどろにし、飲み込むと食道を通って胃に達する。高齢になると、かむ力が弱まり唾液の分泌も減少、飲み込む機能も低下する。そのため、食品が詰まりやすくなるという。歯が生えそろう前の乳幼児も、かむ力が弱いため注意が必要だ。


うつ病の子

 どんな食品が喉に詰まりやすいのか。向井教授は、主任研究者を務めた「平成19年度厚生労働研究報告書」で、全国の救急救命センターを対象に調査を実施し、食品窒息事故603例を分析した。その結果、原因として最も多かったのが餅の91例。パン(43例)、米飯(28例)、すし(19例)が続いた。

 かむと粘り気の出る炭水化物が原因になりやすいといえるが、「野菜、果物、肉や魚類、あめ、ゼリーなど原因は多岐にわたる」(向井教授)ため、決して油断はできない。



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